2011年08月08日 第394号 夏のハートコンサート

6日(土) 毎年12月も暮の押し迫った時に開催する【クラシック・ボランティア・ハートコンサート】の 特別バージョンが西東京市の公会堂で行われました。 もちろん今回もボランティアですが、年末恒例のボランティアは演奏して頂く若手の音楽家を ささやかでも応援しようというボランティア活動ですが、 今回は出演して頂く音楽家も全てノーギャラのボランティアでのコンサートです。

今回のコンサートのタイトルは【ともにがんばろうハートコンサート】 そう、今回の大震災で我われに何か出来る事はないのか?…という事で企画したイベントです。 この会の会長ノブさんが仕事でも関係のある西東京市にも大震災で一時避難されている方が 多くおられる事を知って被災者の方々に少しでも元気になって頂こうというものです。

…とエラソウに書いていますが今回の企画から具体的な準備や打ち合わせには 私とユキはほとんど参加しておらず、先月のうどんの会の後の役員会で役割分担が決まり 私はお弁当や飲み物の手配と写真撮影、ユキは受付と決められたのです(^_^;) さて、コンサートですが本当に心あたたまる素晴らしいものでした。 これだけのアーティストや音楽スタッフを集めて頂だいた、 我われの仲間でありこの会の音楽プロデューサーの武蔵野音大の亀井教授と… それに気持ちよく応じてくれた人たちに頭が下がります。

会場は満員の盛況!…と言いたいところですが実はそれほどではありませんでした。 実は今回の主賓であるはずの被災者の方たちの参加が予定より大変少なかったのです(^_^;) 詳しい事情は私は判りませんが、でもこれは仕方ないことです。 企画したのが数ヶ月前、一西東京市に一時避難されている方も少しづつ減っていきます。 その方たちに、ここまで準備したんだから出席して貰わなくは困るとは言えません。 普段からコミニケーションのある人たちだったらともかく、 私が被災者の立場でいきなりこんなイベントに招待されたら、 なんだかサラシ者にされているようでちょっと抵抗を感じるかも知れません(^_^;)

だけど、やらないよりやって方が良いと思っていますし今回もやって良かったと思いました。

来場して頂だいて方々だれもが感動され喜んで頂だいたからです。

司会の佐藤雄太クンも最後は感動で言葉を詰まらせていました。

何が感動と言われれば、それは音楽の素晴らしさです!

観客の音楽家の心が繋がって一体となっているのが空気で伝わってくるのです。 クルマ椅子で痴呆の進んだご老人をクルマ椅子でつれてこられた方が、 長いコンサートをジッと気持よさそうに最後まで聴いておられたと言って頂きました。

それではコンサートのハイライトを!

第一部

●    こどもヴァイオリンアンサンブル… リハーサルYouTube 小学2年生から中学2年生の9人の演奏です。

●    丸山由里子(ヴァイオリン)丸山剛弘(チェロ)亀井美奈子(ピアノ)の三重奏 実は↑の子どもたちは丸山夫妻の教え子たち、亀井美奈子さんは亀井教授の奥様です。

●    齊藤誠二(フルート)亀井美奈子(ピアノ)…

2009年武蔵野音大を主席で卒業し、指揮者として、ピアニストとしても活躍する鬼才です(^_^;) ①

●    石川和夫(ピアノ)… とてもカッコいいピアノ演奏!マイクをもってしゃべると福島弁(^_^;) 今回の大震災で何か出来ないかと思っていたそうで喜んで参加して頂だいたようです。①

●      二井田ひとみ(トランペット)河田夏記(ピアノ) 昨年暮のハートコンサートに出演して頂き大好評だった女性トランペッター 河田さんとの息もピッタリに今回も楽しい演奏で会場は盛り上がりました。  YouTube 第二部

●合田真貴子(箏)… 二十絃箏というちょっと珍しい琴を優雅に演奏し大変興味がそそられました。 YouTube

●飯島幸子(ソプラノ)齊藤誠二(ピアノ)… ステージが終わって実際にお会いしたら小柄なのでビックリ、 それほど歌うときはダイナミックで魅了させらます。 フルート演奏で出演した齊藤さんのピアノ演奏はエルトン・ジョンのように楽しそうでした。 ① ② ●亀井陽二(バリトン)飯島幸子(ソプラノ)亀井美奈子(ピアノ) 我らが亀井先生ご夫妻の歌と伴奏、 飯島さんとのデュオもステキでした。 YouTube ●みなさんと一緒にうたいまよう… […]

2010年01月25日314号 横浜でコンアモール

コン・アモールという室内楽のクインテッドの演奏会に家族ででかけけました。 バイオリンの齋藤真理さんと家族で懇意にしていたのがきっかけで 毎年、会場を変えて横浜のいろいろなコンサート・ホールで行われるのも楽しみで、 今回はみなとみらいの『横浜美術館レクチャーホール』でした。

齋藤さんとはヒロコが幼い時の子ども中心のバーベキュー大会で知り合ったのがきっかけで、 その頃は、結成されてまもないコンアモールだったのです。 それが演奏会のトークで結成26年、最年長のチェロの服部さんも後期高齢者?で ユーモアを交えながれですか引退を匂わすような話をされ、 ソレに続くメンバーは私より若いはずですが年齢や健康に関する話題で終始しました(^_^;) でも司会役の齋藤さんが、「ありがたい事のお客様も同じように歳をとって頂だいて…」 というのに会場は大うけしてしまいました。 ① ② ③ ④ ⑤ ⑥

私はクラシックに造詣は深くありませんが(^_^;) コンアモールや、マリンバの荒瀬純子さん、ピアニストの小野田良子さん、 そして毎年12月のハート・コンサートと、長く続いている演奏会は、 やがて生活や身体の一部のようになっていくようです。

この演奏会は14:00開演だったので… その前に、ひさしぶりに山下公園の前にあるホテル・ニューグラントの イタリアン・レストラン【イル・ジャルディーノ】で ちょっと豪華なランチを食べる事にしました(^_^;) 先週、上田市〔長野県)で会ったT君が勤務していたホテルで ここに彼の上司だったNさんがいるのですが、この日は午後5時からの出勤ということでした。 久々にゆったりと美味しい前菜・スパゲティ・デザート・カプチーノとイタリア料理を堪能しました。 ちなみにヒロコだけは肉料理がついていました(^_^;)  ① ②

ホテルの駐車場にはちょっと長時間のスタンプを貰ったので(^_^;) コン・アモールのコンサート会場があるみなと・みらいまでは散歩がてら歩いていく事にしました。 ① ② ③ ④ ⑤ もちろん演奏会が終わってホテルの駐車場まで往復したわけで、 たくさん歩いて万歩計を楽しみに見ようとしたらクルマに置き忘れていました。 ① ② ③ ④ ⑤ ⑥ ⑦ ⑧ ⑨ 音楽と港横浜を堪能した1日でした。

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2009年08月03日289号 童謡コンサートの感動

私は昔から野球観戦に始まって、 あらゆるスポーツ観戦や音楽・芝居鑑賞や絵画や美術品を見に行くのが好きでした。 どんなジャンルでも、またレベルの優劣には関係なく 目の前で実物を見るのが何より面白いからです。

この趣味は保険代理店という仕事をしいると拍車が掛かっていきます(^_^;) 親しくしているお客様の仕事や趣味などの関連でイベントがけっこうあるからです。 もちろん、全てのイベントに参加する事は出来ませんが時間が許す限り 知識の無いジャンルのものでも積極的に参加するようにしているのです。 (そんな事でも無いと生涯触れるチャンスがないかもしれないからです) 私が楽しめて、お客様にも喜んで貰えるのですから、こんな良い事はありません(^_^)

6月の初め、いつも多摩市のガストで保険の更改手続きをするコイデさんから 彼女も古くからやっているという『多摩童謡友の会』8月31日開催のコンサート・チケットを 奥様とご一緒にということで2枚頂きました。

このようなイベントは必ずカレンダーに書き込んで他のスケジュールをいれないようにするのですが… よく見ると月末の金曜日! それも午後2時からとかなり厳しい時間なのです。 前日まで宮崎の義母が滞在していてYUKIの仕事も溜まっているようです。 「どうしよう!」と思ったところに、ちょうどコイデさんから電話が入り参加の確認です(^_^;) ちょっと厳しい事を伝えると、とても落胆されてるようで、今さら行けないとは断言出来ず なんとか努力すると言ってしまいました(^_^;)

当日3時までに三菱東京UFJ銀行での入金と、三井住友銀行に行かねばならないという ことでしたが、コンサートが開催される京王線聖跡桜ケ丘のホールの目の前に2つの銀行が あることがわかり、私が先に行ってYUKIは銀行が終わってから行くことにしました。

それでも私が会場に入場したのは開演から30分ほど経過していましたが すでにホールは満席で通路に座って見るほどの大盛況で驚きました。

調度、コイデさんたちのコーラスの最初のステージが終ったところでしたが 小さな手回しのオルゴールのゆっくりした単純な旋律をマイクから流し その曲に合わせてやがて会場が大合唱になっていくは感動ものでした。

また別のオルゴールでの曲名を会場の小さな子どもが元気よくこたえ ステージに上がって会場と一体になっての歌と踊りの振りで盛り上がります。

童謡「シャボン玉」は作詞の野口雨情が生後7日で亡くなった長女を思って書いた詞とは知りませんでした。 短かいこの詞を伴奏なしの美しいコーラスで聞くと涙が出てきました。

第一部が終わって後ろを振り向くとYUKIも来ていました。 最前列にも席が増設され第二部からは座る事が出来ました。

コイデさんの姿は直ぐに見つける事が出来ました、とても生き生きとして楽しそうです。 ① ② ③ 男性コーラスのサブちゃんと呼ばれているリーダー格の男性は今年89歳で元気いっぱいです。 アツというまにフィナーレでコイデさんもやっと客席の私を見つけてくれました(^_^;) 最後は地元(東京都多摩地区)の名曲「夕焼け小焼け」の会場とステージが手をつないでの 大合唱で、その感動的シーンをデジカメの動画機能で撮影していたのですが 私もムリヤリ両手をつながされ撮影を中断せざるを得ません(^_^;)

年齢や世代を超えて、これほど一体となれるコンサートが他にあるのか? と思わせるほど私もYUKIも楽しむ事が出来ました。 青学時代コーラスをやっていた(らしい)YUKIも大いに歌ったようで、隣の関係者?から誘われ… ステージを終えたコイデさんから私は高齢化進む男性コーラスの補強?に誘われ… 感動を胸に急いで会場を後にしました。(^_^;)

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2007年11月05日198号 ちょっとだけ違った一日

早いものでもう11月です。 毎年、大晦日までカレンダー配りの追われる、その今年のカレンダーも山と積まれました(^_^;) そして年末モードに入る最初のイベントが毎年この時期に開催される 荒瀬順子さんのマリンバ演奏会に例によって家族3人で出かけました。

いつもはどこに行くのもクルマで出かける我が家ですが この演奏会はバスと電車を乗り継いで行くことになっています。 と言っても会場のある狛江(こまえ)は我が家からクルマで行けば10キロもない距離。 なぜクルマで行かないか?といえば… コンサートの休憩時間に美味しいワインが出ること。 そしてコンサートが終ったあと、 仲間と食事やお酒を飲むことになる可能性がとても高いからです。(^_^;)

しかし今年は、そんな時に音頭を取ってシキッてくれる”全クンのママ”がいません。 毎年…同じ会場、同じ時期に 行なわれるコンサート。 客席も演奏家も、いつのまにか顔なじみになってアット・ホームな雰囲気が漂っています。 だからこそ”全クンのママ”がいないのに私はとても寂しい気持ちになってしまいます。

キューバのロス・バンバンのライブもエキサイティングで大好きですが疲れます(^_^;) だんだん年齢を重ねていくとマリンバの調べは疲れるどころか心を癒してくれます。 もう順子さんのマリンバはヒロコがゼロ歳の保育園の頃から聞いているのですから。 順子さんに初めて合った時に 「芸大の角倉一朗先生とはご親戚ですか?」と言われたのが最初でした。 私から「健」の字を一字取った親戚で、バッハの授業で順子さんの先生だったようです。 そんな縁?で、荒瀬さんは私とクラシックな?お付き合いが始まるわけですが(^_^;) 私の方は「健」の一字が多いだけでクラシックには縁もユカリもないのに 今日まで長~いお付き合いをさせて頂だいています(^_^;)

とは言っても演奏される曲はブルーノート・ジャズやラテンとレパートリーも広く アツというまに時間が過ぎていってしまいます。 そして、もう一つの楽しみが休憩時間を利用してのコーヒー&ワインのひと時。 順子さんのご主人の和順さんは元辣腕クリエーターでこの日もサウンド調整を担当、 コーヒーやワインにも造詣が深く、いつも美味しい飲み物が用意されのです。

ヒロコの保育園時代の園長先生も見えていて懐かしく挨拶したのですがヒロコは 覚えていないのには意外な気がしましたが、考えてみたら当然かもしれません。(^_^;) でもヒロコの小学校時代の友達となると卒業以来でもお互い気付くようで盛り上がっていました。

ワインの係りは今年もヒロミさん(順子さんの長男でヒロコの保育園の同級生ナオキ君の奥さん) 私がワインの3杯目のオカワリに恐縮していくと「私もバンバン飲んでますから!」と明るく 言って頂き、我が家の呑んべい3人組みは遠慮なく頂戴いたしました。

そして、ほろよい気分で聞いた第二部の素晴らしい演奏、そしてアンコール…。 今年も恒例のマリンバ・コンサートは無事終了し会場をアトにしたました。 でも何だかいつもと違います、そう…「じゃーこれから○○に行こう!」と音頭をとる 全くんのママが居ないのです。 だったら私が音頭を取ればいいのかもしれませんが、この日はヒロコも1時間ぐらいの 時間しか取れないという事で、なんとなくその場で解散してしまいました。 せっかくクルマを置いてきたのに(^_^;)

でもヒロコは1時間ぐらいの時間はあるという事で 狛江駅の近くのドトールに3人で入る事にしました。 YUKIはコヒーが大好きなヒトですが、なぜか喫茶店でコーヒーを飲むのはキライなヒトなのです。 したがって家族3人で、どこでも出かける我が家ですが、 家族3人でドトールに入る何て事は初めてで、貴重な経験をさせて頂きました(^_^;)

そして狛江駅でヒロコと別れ私とYUKIは電車とバスで家路につきました。 なんだか、とても普通な、しかしちょっと違った一日でした。

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2007年10月08日194号 今年もロス・バンバン

今年もキューバのサルサ・バンドのロス・バンバンを見に行くことが出来ました。

実は今年は同じ時期の8月、同じ会場の木場のライブ・ハウスで ベネゼイラのオスカー・デ・レオンのライブがあり、それを3人で見に行きました。 これはこれで大満足でしたので、今年はロス・バン・バンは来日しないものと諦めていました。 ところが月末の何かとバタバタとしている時にヒロコが興奮して 「ロス・バンバンのライブが2日にあるけど、もちろん行くでしょ!」というのです。 もちろん行きたい気持ちはあるのですが突然言われても、私もいちおうは仕事をしていますので(^_^;) スケジュールというものもあります。 ヒロコは我が家で最もスケジュール帳がビッシリ詰まっている人なのです。 でもサルサ命(さるさいのち)の人ですからサルサとなれば、すべてが超越されるのです。 私もサルサもロス・バン・バンも好きですがヒロコほどではありません。 で…私とYUKIが口をモゴモゴさせていたのですが翌日にはヒロコは嬉しそうに3枚のチケットを 買っていました。

2日当日、ライブの前に訪問しなければならないところもあり朝からバタバタしていると、 そういう時に限って、もっとバタバタに拍車がかかる事態が発生し、飛び出すように 私とYUKIはクルマで我が家を出る事になりました。

考えてみたら、渋谷でのライブと聞いていましたが、どこの会場かは知りません。 だいたい、このようなライブの会場は私のようなオジサンには馴染みの無いところが多いのです。 チケットを見るとやっぱり馴染みの無さそうな【SHIBUYA O-EAST】と書かれています(^_^;) こうなれば渋谷育ちの私ですがカーナビに頼るしかありません。

カーナビは私が予想したとおり道玄坂から懐かしい百軒店に入って行きます。 狭い坂道を左にまがってすぐ道なりに右にまがると、 私が幼少の頃から大学時代までよく通った映画街がありました、 左側にテアトル・ハイツ、右側にテアトル渋谷、そして突き当たりにテアトルSSで、 どれもこれも皆、思い出深い映画館であり映画街でしたが その姿は見事なぐらいキレイに消えて殺風景な小さなビルが並んでいるだけです。

この突き当たりのテアトルSSを左右に入ると幼い私でも”ちょっと違う”と思うような所でした。 いわゆる花街というところで、お茶屋さんと温泉旅館、今でいうラブ・ホテルが立ちならんいたのです。 そこに目的地の【SHIBUYA O-EAST】があったのです。 ラブ・ホテルはたくさんあるものの何とも不思議な新しい空間が出来上がったいるのです。

会場は木場のSTUDIO COASTよりこじんまりしている代わりに座るところがありません(^_^;) 前日の睡眠不足と朝からのバタバタで、しかもバタバタと知らぬ会場にたどり着いた疲れもあって これからずーと立って見るのは辛いもので「まいったなー」という気持ちでした。

やがてヒロコも仕事からかけつけ、いつものワン・ドリンク500円のチケットでビールを一杯だけ飲んで、 演奏が始まったらもうノリノリで元気一杯、とてもとてもエンジョイしました! やっぱりラテンは血が騒がずにはいれないのです(^_^;)

ロス・バン・バンのライブも無事終了! すぐ近くのパーキング代は30分500円で4000円も取られて YUKIは少々ご機嫌ナナメでしたが、ライブ代は今年もヒロコのおごりで エキサイトなキューバン・ナイトを過ごすことが出来ました。

☆ロス・バンバンのお楽しみ下さい! ☆オスカー・デ・レオンをお楽しみ下さい!

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2007年02月19日161号 鳥の歌

私は目を閉じながら、 すぐ近くで演奏されているピアノと歌の世界にすっかり引き込まれていました。 流れている曲は「鳥の歌」…チェロの巨匠・カザルスの名曲です。

私が最初にカザルスの名前を知り「鳥の歌」という曲の存在を知ったのは 作家・五木寛之の小説【戒厳令の夜】や彼のエッセイでした。 五木寛之は私の学生時代と同時進行の流行作家で 【さらばモスクワ愚連隊】【青年は荒野をめざす】【蒼ざめた馬を見よ】など 我ら世代のバイブル的存在で、友人の多くもシベリア鉄道で荒野をめざしました(^_^;)

大学時代、私はスペイン語をカジッていましたが、 その頃のスペインはフランコ独裁政権のまっただ中でした。

スペインのカタロニア地方(首都バルセロナ)で1876年に生まれたカザルスは スペイン内戦からフランコ独裁政権と続く母国スペインを離れ、 プエル・トリコを本拠に音楽を通しての平和活動家でもあったのです。

カルザスが94歳の時の1971年、ニューヨークの国連本部で 「私の生まれ故郷カタロニアの鳥は、ピース(平和)ピース(平和)と鳴くのです」と語り、 『鳥の歌』をチェロ演奏した事は伝説ともなっているのです。

なんだか解説が長くなりましたが(^_^;) 五木寛之が魂の名曲と「鳥の歌」をと熱く伝える小説やエッセイは読んでも、 その曲を聴くチャンスはしばらくなかったのですが、なにげなく聞いていたラジオから 流れる曲が「鳥の歌」と知った時は感動したもでした。

その「鳥の歌」がピアノの生演奏と歌唱で流れているわけですが… 私の青春時代と、カザルスの望郷カタロニアの風景らしきものがクロス・オーバーし(^_^;) 不思議な世界の中に私は漂っていました。

ピアノを演奏したのは岩崎良子さん。 私の友人の亡くなった奥さんの妹さんで、何かとお逢いする事があったのですが 演奏会に行ったのは今回が始めてで、もちろんピアニストととしてココまで実力のある 人とは思っていなかったので感激でした(^_^;)

良子さんとジョイントした石井三榮子さんの歌唱力にも驚きました。 ニコリともせず迫力溢れる二人の中年女性がステージに表れた時は、 どうなることかと思いましたが(^_^;) だてに歳はとっていないようで…いや歳をとっているからでしょうかm(_ _)m とても、とても、心にしみる歌唱で、音楽にウルサイYUKIもすっかりファンになってしまいました。

ジャズ・ピアニストである良子さんと高見沢宏昌さんのサックスのジョイントも最高でした。 高見沢さんは良子さんとは学生時代からのジャズ仲間で、いつもお金が無くて電気も止められて いた貧乏学生だったそうですが、どういうわけか今では銀座のジャズ・クラブのオーナーだそうです。 その二人の息がピッタリとあった演奏はとてもいい味を出していました。

私達が行くことは良子さんにも連絡せず、 どのようなコンサートなのかも判らない当日券を買っての気ままな参加でしたが それほどの期待もしていなかっただけに、感激はひとしおで次回のコンサートにも行こうと YUKIと話し合っています。 まったく肩のこらない、特に中年高年にお勧めのオトナのコンサートでありました(^_^;)

P.S. カザルスの「鳥の歌」の演奏を聞いた事がありますか? 今ではパソコンで簡単に聞けるのですね、私もビックリしています。

2006年12月11日151号 芸術の師走?

「そういえば吉岡さんの個展いつまでだったっけ?」 私は昼食をとりながら、ふと思い出してYUKIに聞きました。 「エッちょっとまって…たいへん!今日の4時までですよ!」とYUKIは叫びます。

二人はあわてて、横浜の高島屋で行なわれている画家の吉岡耕二さんの個展会場に 向いました。

毎年、渋谷の東急文化村で開催される吉岡さんの個展に行くのが我が家の恒例に なっていたのですが、今年は我が家のW杯ドイツ旅行とぶつかって行けませんでした。 ところが12月に横浜高島屋でも個展を開催されるというので、楽しみにしていたのですが ヒロコの予定がつかないまま、われわれもすっかり忘れていたのです。

吉岡さんの油絵を20年ほど見続けていますが、もうすっかり彼の色彩の世界のトリコになっています。 絵の具を何層も重ねて浮き出される吉岡カラーともいえる”青”の深さには、 時間を忘れて絵の前にたたずんでしまいます。

新しいオフィスの白い大きな壁に吉岡さんの大きな油絵を飾る! これが私の夢ですが、新しいオフィスも吉岡さんの油絵も、いまだ実現はしていません。 ま~ヒロコも大の吉岡ファンですから、いつかは実現すると事でしょう。(^_^;)

もうひとつ毎年、行なわれているコンサートが今年ははじめて12月(9日)にありました。 昨年も週間KENで紹介したナオキ君のママのマリンバのコンサートです。

ナオキ君も…我が家が大晦日恒例でお邪魔するゼン君チのゼン君も…ヒロコの保育園の同級生です。 そのゼン君のママは、この週間KENの愛読者?で私のHPの掲示板にもコメントをいれてくれる 明るく元気な人ですが、9月にすい臓がんの手術をされたという事でとても心配をしていました。 でも、元気にコンサートに来られていて、ほんとうに嬉しくなりました。 もともとが少し太めだったので(^_^;)14㌔のダイエットに成功? 本人が”たかの友梨”で100万円使ったと言いふらすと誰もが信じてしまうそうです。(^_^)

コンサートの休憩時間、ワインのサービスがあり、そのテーブルの美女から声をかけられ よく見るとナオキ君の奥様のヒロミさんでした。 ヒロミさんはヒロコより1学年下ですが2児の母で、私は保険の関係で何度かお逢いしているのですが ヒロコもYUKIも保育園時代の友達もママ達もみんな初対面だったので盛り上がりました(^_^)

そうそうコンサートはもう何時もの事ですが”さすがプロ”と思わせる素晴らしいものであったことは 言うまでもありません。

そして日曜日(10日)これは28日の私がボランティアでお手伝いしている ホテル・ニューオータニでのクラシック・コンサートの最終打ち合わせにヒロコと出かけました。

普段は芸術とは縁の薄いワタシでありますが… なぜか12月のさなかに”芸術の秋”ならぬ”芸術の師走”をエンジョイさせて頂いています(^_^:)

2006年11月27日149号 クラプトン~そして神戸

また、ヒロコのおごりでライブに行きました。 実は先月もヒロコに誘われたのですが私は遠慮?しました。 私の好みのジャンルで無いのと、いつもの事ですが、立ったままでの今風ライブだからです。 知らないアーティストの知らない曲に、ピョンピョンしながら2時間近く立ったまま見るのは ちょっとツライいや、モッタイナイので、YUKIと二人で行ってもらいました。 YUKIは楽しかったとイチオウは言ってましたが、疲れた様子でした(^_^;)

でも今回は違います、なんてたってエリック・クラプトンです!武道館です! 武道館がライブに良いとは思いませんが、座って見れそうです。 クラプトンだったら立ったままでピョンピョンしてもいいのですが… クラプトンだから、やっぱり武道館になってしまうのでしょう(^_^;) 席は2階の後から2番目、すなわち最も奥から2番目で9,450円、さすがクラプトンです! 武道館には大型スクリーンもなく、顔の表情は見えそうもありません。

でも、ライブが始まった瞬間、 マギレもないクラプトンのギターの音色に鳥肌がたち つづいて彼のしゃがれ声が流れた時には目頭が熱くなってきます。 こうなってくると顔などよく見えなくても、クラプトンと一体化して アツという真に2時間のライブは終わってしまいました。

ライブが終わって3人で外食をして我が家に着いたは午後11時過ぎ。 実は翌朝10時に神戸で生命保険のアポイントがあります。 なんやかやと準備をしているうちに時間が経過して 午前2時過ぎに我が家を出てクルマで神戸に向かいました。

関西方面のドライブは馴れたもので、まず浜名湖サービスエリアまで約250㌔を ノンストップで2時間で到着して、そこで休憩、 途中仮眠をしても8時間あれば十分のパターンです。

ところが私が100㌔をちょとオーバーしただけでもYUKIはスピードを出すなと やたらウルサイのです。 どうも今年2月のスピード違反以来とても神経質になってしまったようです。 深夜の東名でも工事や渋滞でゆっくり走るところもあるので、走れるところでは ある程度のスピードで走らなければ、とうてい食事休憩や仮眠をしながら 8時間で570㌔のドライブは厳しいのです。

また大きい声では言えませんが(^_^;) ある程度のスピードで大型トラックなどを次々抜きながら車線を変えてドライブするから 眠くもならないのです。 100㌔の制限時速で車線も変えず、追い越しもせずに、ジッと運転してると睡魔が襲ってきます。 普段なら浜名湖についてる2時間を過ぎた日本平で、どうしても睡魔に勝てず仮眠をし 気がつけば5時30分、神戸までは休まずに行くしかありません。

神戸のお客様は実は2回目のご契約で気心もしれていて楽しく簡単に終了。 この地域はなぜかお客様や知り合いが多くて、 カレンダーを持ってのご挨拶まわりを数件、夕方にホテルにチエック・インして ちょっと横になっていたら2時間ほど眠ってしまいました。

このホテルは今や神戸の定宿になった六甲アイランドにあるホテル・プラザ・神戸です。 なかなかの高級ホテルですが一泊二人で税込8600円。 パソコンを手放せない私には光ファイバーでのインターネット接続無料は魅力です。 また自動製氷機から自由に氷が持って来れるのも、ホテルの部屋でお酒を楽しむのがモットーの 私には欠かせない条件です。 ホテルのラウンジで神戸の夜景を見ながらの 食事も生ビール付きで1800円とお手頃で、なかなか良いものです(^_^;)

翌朝はゆっくりビュフェ・バイキングでたらふく食べて 12時にチエック・アウト 摂津市の法人のご契約者を訪問し、京都の大原三千院から滋賀県に抜けて 坂本(大津市)を経由して、いつものように深夜に無事、我が家に帰還しました。

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2006年08月07日133号  今年も”キューバの夜”

昨年、キューバのサルサ・バンド【ロス・バンバン】のライブに感動した事を書きました。 早いものであれから1年、また同じ会場でのライブに家族3人で… 今年はヒロコがクルマを運転して晴海のライブ・ハウスへと向かいました。 ドイツでの運転いらいのヒロコにとっては長距離(毎朝駅までの往路は運転)ドライブですが そこそこ安定してきたようです。

キューバ・ファンで…サルサ・ファンで…ラム酒ファンで…ロス・バンバン・ファンで ついでに、サカモッチ・ファンで…おじゃる丸ファン…のヒロコからの両親への”ご招待”です(^_^) ヒロコはこの日を来るのを、指折り数えていました。 ところが、その数日前からキューバのカストロ議長の様態を危惧するニュースが流れていたので 「カストロが死んじゃったら公演は中止になるかもネ」…なんて、私が言ったものだから ヒロコは気が気でなかったようです。

ロス・バンバンのライブは午後7時からという事ですが… 会場には6時頃に入りました、昨年はライブ・ハウス初体験で戸惑いがありましたが 今回はもう馴れたもので、ドゥリンク・チケットをビールに代えて、 まだ空いているフロアで軽く踊ったり、前座バンドの演奏やサルサのパフォーマンスを楽しみました。

私は今から数える事、約40年前、拓殖大学、ラテン・アメリカ研究会に4年間席をおき ラテン文化やラテン音楽には造詣が深い(つもり)のです。 その研究会でもロス・バカブンドスというバンドを持っていましたが… その頃のレベルから見たら、もう雲泥の差です。 (その頃でもロス・バカブンドスは他のバンドと雲泥の差がつけられていましたが^_^;)

前座バンドのレベルもまちまちです。 日本人にしておくのがモッタイナイ?と思うほどの力量のあるアーティストもいれば なんでお前が!…と舞台からひきづり下ろしたくなるよいうなアーティストまでさまざまです。 そんなアーティストに限って盛り上がらない会場を、ムリヤリ盛り上げようとするので…悲しくなります。

その、ヒドイ前座が終わって… ロス・バンバンのライブですから、もう大変な盛り上がりで、一機にヒートアップです! (これは巧妙に仕組まれた”演出”だったのかもしれませんネ^_^;) 抜群の歌唱力とパワフルな演奏に、昨年は衝撃を受けてただただ圧倒されましたが 今回のライブもそれを裏切られる事はありませんでした。 そして今回、私がとても感動して見守っていたのが、舞台後方での高齢?の演奏者たちです。 舞台で目立つ事は無いものの、そのリズム感…曲にあわせ軽くステップする姿が カッコいいというか!セクシーというか!…けっして日本人には真似の出来ない味があるのです。

そして、私は一つ課題を自分に与えました。 私のサルサ・レッスンといえばクリスチーナですが(^_^;) 彼女のレッスンは、それはそれで楽しいのですが、ハード過ぎて最近では、ご無沙汰状態です。 でも、軽いステップでもサルサはかっこよく踊れるのです。 YUKIはサルサを習っていませんが、YUKIと二人でさりげなく軽くサルサが踊れたら、 このようなライブに来ても、より楽しいしカッコウいい!何て想像しちゃったのです。 多分、想像どうりにはならないでしょいうが YUKIも賛成してくれたので、来年!?に向けてチャレンジしようと思っています。

帰りのクルマの中で、ヒロコが 「カストロが死んじゃったらロス・バンバン…どうなるのかな?来年は来れないかもね」 と、心配そうに言いました。 YUKIは、それに大きくうなずき 「そうね、カストロがいなくなったらキューバのアメリカ化が進んで、ロス・バンバンのような 根っからのキューバ音楽は一機に衰退するかもね」と言いました。

私はそれに対しては反対の考えです。 やがてキューバも今のような共産主義体制は崩壊し、 アメリカがなんやかやと介入してくる事は間違いないでしょう。 そして、今のような、どこまでもノドカなキューバの風景は変わってくるかもしれません。 でも、昨年も書きましたがロス・バンバンが超過密スケジュールで世界中の公演を マシーンのようにこなしている事をしって、とても気の毒に思ってしまいました。 多分、彼らのギャラは僅かなものでキューバの外貨獲得に貢献しているのでしょう。

このような事は、体制の変化できっと変わってくるでしょう。 それによって、アーティスト達は自由に活動を初め今のようなバンド編成が […]

2006年01月30日106号 ジェイソン・ムラーズって知ってる?

テレビ番組で100人中、何人か?をいろいろと調べる番組があります。 そこで、これは私の質問です。 「ジェイソン・ムラーズってご存知ですか?」 多分、私と同年代の方は100%ご存知ないと思います。多分。

我が家のカレンダーの1月26日のところには、以前から 赤いサインペンで【ジェイソン・ムラーズ 18:00恵比寿】と書かれていました。 書いたのは私ですが、書かせたのはヒロコです。 ヒロコが私にジェイソン・ムラーズの曲を聞かせて 「どう?なかなかいいでしょ、私がお金を出すから、ライブに行こうよ?」と言いました。 私はどんなジャンルでも音楽は好きですし、タダなら断る理由はありません…しかし。

ライブの日が近づくにつれて、ヒロコは盛り上がっていますが、私はイマイチ盛り上がりません。 まず、どんなシンガーなのか一回聞いたくらいでは忘れてしまいます。 カレンダーには彼の名前が書いてありますが、印象のない名前で覚えられません。 会場は恵比寿にあるLIQUIDROOMというところだそうです。 この手の会場というのが、またどうもにも気が重いのです。 基本的に客席というものが無いのです。 立ったまま、ひょっとしたらピョンピョンしながら見なければならないのです(^_^;) ヒロコはライブを見に行くときは、事前にそのアーティストの代表曲を何曲か覚えていくようです。 会場で大きな声で一緒に歌って盛り上がろうというのです。

私が学生の頃は新宿の厚生年金会館とか五反田や芝公園の郵便貯金ホールとかで 客席に静かに座って、アーティストの公演を静かに鑑賞したものです。 なのに、この歳になって20代のアイドル系歌手のコンサートを立ったまま ひょっとしたらピョンピョンしながら見なければならないと思うと…気が重いのです。

26日(木曜日) YUKIと一緒にクルマで恵比寿のLIQUIDROOMに向かいました。 開場は18時、開演は19時となっていますが、道が空いていて18時前に恵比寿に到着。 カーナビはココだと示すのですが、どれだか判らず1キロ先のコインパーキングにクルマを置いて LIQUIDROOMを確認。 真っ黒い建物で、入口にカフェのメニューが小さくあるだけで、ガードマンに聞いたらココだというのです。 どうして、こんなに判りにくいのか?わざと判りにくくしているとしか思えないのです。 でも、会場にはどんどん人がつめかけています。 そして、やっぱり若い女性がほとんど、若い男性もチラホラ… 今年還暦を向かえるようなオジサンは一人も居ません。 中学生くらいの女の子に付き添いで来ている母親はほんのちょっといるようですが YUKIのようなオバサンもいません。 私たちはココではなんともヘンなカップルです。(ココでなくてもヘンと言われることもありますが)

何が何だか判らず、広い広間のようなところで待っていると、ヒロコが仕事を早めに抜け出して 嬉しそうにやってきました。 やがて、入場券の番号順に入場開始です。 入場券はヒロコの奢りで1枚6000円払っているのに、入場の時に一人500円のドリンク券を 買わされて、バー・カウンターで好きな飲み物を受け取るシステムになっているようです。 (そういえば昨年夏のロス・バンバンの時と同じでした) 少しでも早く入場して、少しでもステージに近いとこに行きたいヒロコは、 バー・カウンターにはいかず「ではね!」と別れてしまいました。 少しでも遅く入場して、少しでも楽をしたい私は ゆっくり並んでビールを受けとって、ゆっくりと会場に入りました。 そして、まずステージの反対側に目をやると…やっぱりありました! ミキシング・マシーンを見下ろすようなカウンターがあり、そこに椅子が並べられているのです。 そこにビールを持って一目散です!ビールを飲むにも最適です。 開場もそれほど広くなく、大きなホールならココでも特等席かもしれません。

さて、いよいよ開演です。 いやービックリしました! ロス・バンバンの時もそうでしたが演奏が始まった瞬間に鳥肌が立ちました。 目頭が熱くなってきます、なんというアーチィストだろう! もう一度暗い照明の中でジェイソン・ムラーズという歌手の名前を確認しました。 サンディエゴのコーヒーハウスで歌っていた彼が街中の評判になったという事ですが コーヒーハウスでいきなり彼の歌を聴いたら私だって虜になってしまいます。 […]