2011年01月03日363号 こんな時代だからこそ

あけましておめでとうございます! 皆様どのようなお正月をお過ごしでございますか?

大晦日の夜9時ごろ我が家の近くにある高層のマンション群の横をクルマで通過した時、 なんだかいつもと違う風景に感じたのですが… それはほとんの窓が明るく照らされていたからです。 毎年この日この時間はそうだったのかも知れませんが、 「この不況でみんな家にいて質素に正月をすますんだ!」…とYUKIと笑いながら クリスマスのイルミネーションのように輝くマンション群を楽しく眺めながら通り過ぎていきました。

不況・不況と暗いニュースが流れますが、 ず~と不況の我が家からみれば(^_^;) とても落ち着いた良い時代になっていくように私は思っているのです。

前号で少し紹介した年末恒例ハートコンサートは第17回目でしたが 第1回目が開催されたには私が新聞配達をやっていた頃でした。 友人のノブさんがライオンズクラブのメンバーを中心にボランティアで始めたと聞いて 私は「こんなものは長く続くわけがない!」…と冷ややか目で横から見ていました。 ライオンズクラブや国際ソロプチニストの”お付き合い”の場といった感じがしたからです。 しかしココ数年、そのような人は激減し 残ったのは、このイベントそのものを毎年暮れの楽しみとして参加してくれる人たちです。

したがって参加者を維持するのは大変ですし、 若い音楽家に僅かであっても奨学金を出して、 ホテル・ニューオータニの総料理長のフルコースの料理とワインとクラシック演奏を楽しんで 一人12000円という料金は、リーズナブルと言っても、今の時代、安くはありません(^_^;)

私は閉会の挨拶の中で… 「大変な時代だけど…いや大変な時代だからこそ、このようなひと時を持つという事… 若い音楽家の成長を応援し見守るという心の余裕や豊かさが重要に…」 なんて事を言わせてもらい 「新しい年も、この日がある事を忘れずに厳しい1年を乗り越えて下さい!」 といったようなスピーチをしたのです(^_^;) それは私自身の偽らざる気持ちでもあるのです。

なんだかんだといっても、 経済成長の中でいろいろな贅沢を甘受してきた現代人が、生活レベルを急激に下げる事はつらいものです。 しかし、少し落ち着いて生活を見直してみると、そんな中で失われいったモノも数多く、 それとのバランスを調整する良い時代になっていくように私は思っているのです。

ヒロコは米国留学中! もちろん仕事は休職、自費と奨学金と円高メリットを生かして、 それなりにエンジョイしながらやっているようです(^_^;) 毎日アップされる本人のブログや、無料で何時間でも画像付で会話が出来るスカイプで お金をかけずに色々な事が出来るようにもなりました。 我が家の”恒例バカバカしい年賀状”も…日米合同で簡単に出来てしまいました(^_^;)

というわけで 今年もマイペースで、それなりに忙しく(貧乏性なもので) それなりにガンバリながら、清く貧しく生きて行きたいと思っていますm(_ _)m

2010年09月13日347号 この国の新しい姿

政治家は次の時代を考え、政治屋は次の選挙を考える…と言われます。

たった1年ほど前に一緒にマニュフェストを作って政権を勝ち取った民主党の 菅さんと小沢さんが首相の座を争ってケンケンガクガクの論争をし火曜日には決着を見るようです。 そして二人の意見を聞いても、それどころかどの野党どのマスコミも、 結局のところは”景気回復””雇用促進””デフレ脱却””円高阻止”… にどう立ち向かうか?という手法の問題のようです。

この問題はすでに20年ほど続けいるのに、いっこうに解決できないで これまで、その対策や赤字補てんに使われた国の借金は900兆円と増大しているのです。 そして、また今回もなけなしの財政をどのような財源からいくら投入にするかが問題のようで、 それ自身を正面切って異を唱える政治家はいないようです。 ギャンブルで負けた分は、どうしてもギャンブルで取り替えそうという事なのでしょうか(^_^;)

どうして、”経済成長”を前提としない、雇用を前提としない… 新しい時代の生き方を提示する政治家が出て来ないのでしょうか。

昔のSF小説やマンガで未来、すなわち現在の世の中を描いたもの中に 人間の世界にロボットの召使がたくさんいて人間はあくせく働くことを止めて 誰もが王侯貴族のような生活を楽しんでいるが…といったようなものがありました。

現在、ロボットこそ居ませんが、あらゆる物が昔から比べると格段に便利な社会になり 昔みたいに人間が働かなくても充分に生活出来るようになっているハズです。

それなのに、どうして庶民は貴族のような生活が出来ないのでしょうか? それには2つの理由があると私は思っています。 ひとつは…『ロボット化?』による利益が企業や株主や国に還元されたが庶民には還元されなかったという事。 そしてもうひとつは… 昔の貴族の生活レベル程度なら誰もが到達しているのだけど、 人間の欲望は果てしなく(またそのように仕向けられ) 常に飢餓感を持って消費を続けるマシーンにさせられいるのではないかという事です。

ようするに本当は、昔のようにムリして働かなくてもよい時代になっているということです。 実際に多くのヒキコモリや就職口が無い人たちが働かなくても、どうにか生活しているのです。(^_^;) 私はそれは自然の法則なのですから堂々と楽しむ事の方が大切だと思っているのです。 人間誰しも基本的には働くことなどしたくないのです(^_^;) 問題は就職出来ないことにウシロメタサを感じて生きることです。 本人はそこまで思っていなくて周りがそのように追い詰めていくことも問題です。

そこで働きたく無い人まで働く姿勢をだけは見せて(^_^;) ”雇用””雇用”の大合唱になり… どの政党も国民ニーズを満たすために”雇用促進”をマニュフェストに掲げることになって… そのためには景気回復となって(^_^;) 出口の無い閉塞感で毎年3万人の自殺者と国家財政の借金の山を作り続けているのです。

新しい産業で雇用の拡大と良く聞きますが、 新しい産業や技術が発展すれば、これまでの関連産業の雇用がそれ以上に失われます。 電気自動車も太陽光エネルギーなどによる自給が普及してしまえば、これまで自動車産業やガソリンなどの エネルギー産業で雇用されていた人たちの職は消えていきます。 私は今【iPad】に夢中ですが(^_^;) この5万円ほどで買えるツールがひとつあれば、 本も音楽もゲームも写真や映像も…なんでもこの1枚の薄い板に、ほとんどタダに近い値段で入ってしまいます。 これらの産業に係わってきた多くの雇用も失われていくでしょう。

でも、これは素晴らしいことです。 これまで大変なお金を使わなければ出来なかったことが、ほとんどタダで出来るわけですから(^_^;)

雇用を農業や介護や観光で創出するとの考えがあるようですが、 私はそれらのすべてに反対の理由を昨春に私のブログに書いています。 ●【農業】での雇用創出に反対な理由 ●【介護】での雇用創出に反対な理由 ●【観光】での雇用創出に反対な理由 ●【環境】での雇用創出に反対な理由 それらはとても重要な事ではあるが”雇用”という形を取ってしまうと、 結局は大変な経費が掛かって不健全なものになってしまう可能性が大きいということです。 基本はこれらを単なる労働の場と考えないボランティアや自立した小さな単位で”自営”する人たちが […]