2007年10月29日197号 【日々雑感】赤福/亀田一家

私は幼い頃、何でオトナは世間ばなしをあんなに出来るのか不思議に思っていました。 もう少し大きくなってテレビでのコメンテーターや解説者の発言を聞いて なんであんなに色々とコメントが出来るものかと感心したものです。 しかし歳を重ねてくると、今度はマスコミでの報道やコメントを聞いていると 「何だ!それは違うのではないか!」…テレビや新聞を見ながら怒っている自分を発見します。(^_^;)

こうして人間は【頑固じ○い】【頑固ば○あ】になっていくのでしょうが そうならない為の一助として(^_^;)時々、日々雑感として気になるニュースをとりあげ ”ガス抜き”をさせて頂き【頑固じ○い】への進行をくい止める一助になればと思っています。 YUKIは,もうとっくに私のことを【頑固じ○い】だ!と申しておりますが(^_^;)

《赤福の無期限営業停止》 亡くなった父は赤福が大好物で名古屋や関西に出張に行くと必ずと言ってよいほど お土産に買って来て家族で食べたのを懐かしく思い出されます。 昔は辛党で通っていた私も赤福は甘さも上品でお餅も柔らかく美味しかった印象が残っています。 さて…その赤福が無期限の営業停止になったそうです。 理由はいったん店頭に出した赤福を回収して冷凍・解凍し、 新たな消費期限を設定して出荷した行為が食品衛生法に違反したということらしいのです。 たしかに消費者としても気持ちの良いものではありませんし、 ホームページでも毎日作りたてを販売と偽っていたわけですから問題です。

この行為を30年以上も続けられてきたようです… 今回の騒動も食中毒とか消費者に具体的な被害があったのではなく 内部告発によって明るみになったようです。 ようするに30年以上も何の被害もなくやってきたという事です。 ミートホープ社のように食材を偽って来たのではなく、 売れ残った商品で再利用出来そうな商品を処分せずに使っていたということで 昔はどこでも誰でもあたりまえにやっていた時代があったのです。

私がケーキ屋KENちゃんの時代も残ったケーキはほとんど捨てていましたが 中でも再利用出来そうなものは干しぶどうと一緒に煮込んで『レザン』という商品を作っていましたが 私の大好物のケーキでした。 和菓子の『きんつば』も今はどうか知りませんが、昔は余ったアンを練り直して作ったと聞いています。

21世紀に入って「もったいない」という日本独特の表現が世界から評価される時代になりました。 消費者に偽った表示をした事は問題ですが、長い歴史と経験の中で再利用しても品質を保ち、 お客様から好評を得て保健所からの立ち入り検査もクリアしてきたのですから 無期限の営業停止とは、あまりにも厳しい処分ではないでしょうか?

ミセシメと言う意味もあるのでしょうが… この事によって人間の経験による判断は排除され、 ただ売れ残った商品は全て自動的廃棄処分されていく事になっていくことでしょう。 ことのホンシツよりも法令順守すること自体が重んじられる時代になったようで… 私にはその方が恐ろしいように思えるのですが。 《ボクシング亀田家の騒動》 私はボクシングにはあまり興味はありませんが亀田ファミリーの存在は知っていました(^_^;) 彼らの言動がおもしろ可笑しくテレビに登場していたからです。 だからと言ってボクシングの試合は見た事もありませんし、見ようとも思いませんでした。 ただテレビのニュースで亀田大毅が内藤選手を持ち上げている画面を見て 亀田らしいと大笑いをしてしまいました。 そして判定で亀田大毅が敗れたとの事ですが、このような騒ぎになるとは ニュースだけをチラッと見た私には思えませんでした。

ところが、この大騒ぎです! 父親の亀田史郎はボクシング会から身を引くことになり 亀田兄弟もぐりぐり坊主になってマスコミから叩かれています(^_^;)

長男の亀田興毅が亀田家を代表しての記者会見には多くの報道陣が集まり フラッシュの集中砲火を浴びせられ精一杯の対応をしていますが 彼にはなぜ?このような事態になったのか充分には理解出来ないのではないでしょうか?

ここまで亀田ファミリーを持ち上げてきたのはマスコミでありファンのはずです。 問題の大毅選手の試合の反則ですが、それほどの大問題になるような反則だったのなら なぜレフリーがその時点で即座に試合を終了させ大毅選手の敗北にしなかったのでしょうか? […]

2007年10月01日193号 安倍晋三と朝青龍

総理大臣と横綱という日本の代表的トップが 何だかよく判らない理由で仕事を放棄して逃げだしました。(^_^;)

この二人に対しては2ヶ月ほど前の週間KEN【危機管理PARTⅢ】でも触れています。 安倍氏には批判的に、朝青龍には同情的に書きましたが 驚いたのは、あらゆるマスコミが朝青龍をバッシングして私のような意見は皆無だったことです。

16歳で海外からひとりで来日して 文化も価値観も違う異国で、それも相撲界という閉鎖的・封建的社会の鋳型にはめられて 一心不乱に相撲に打ち込んできた20代の青年です。 その理由は何であれ… 母国に帰ってムジャキにサッカーをやったぐらいで 「品格が無い!」「国技である相撲を理解していない!」 あげくのはては「本当に病気か?」とよってたかって叩くのは 日本人の島国根性をみているようで私には気持ちの良いものではありませんでした。

そんなに品格を重んじる国技の相撲界で、 「品格どころじゃない」不祥事が名門時津風部屋でおきてしまって 朝青龍バッシングは収まりつつあるようです。

どちらにしても裸一貫、朝青龍の実力で勝ち取った”横綱”ですから 辞めたければ堂々と返上すれば良いと私は思っています。

さて問題は安倍さんです(^_^;) この人は裸一貫・実力で総理大臣になったわけではありません。 総理大臣として唯一国民に問いかけたのは先に参院選での 「私を取るか?小沢さんを取るか?」でした。 国民は圧倒的多数で小沢さんの民主党を選んだのに、安倍さんは総理の座に居座りました。

安倍さんは新しい内閣を発足させ、国会が開幕、総理大臣としての所信表明演説でやる気を見せて さーこれから!という時に突然、記者会見を開いて辞任を発表しました。

記者会見で安倍さんの言う辞任の理由は誰もが納得のいくものでなく、 自民党の議員ですら怒る人達がたくさんいました。 それはそうでしょう、「私を取るか?小沢さんを取るか?」の参院選の惨敗した時に退陣しないで 新しい自分の内閣を作って1ケ月もしない、まして国会が始まった時に、 総理大臣が勝手に辞任してしまったら、すべてイチからやり直しで大変な時間と経費がかかるのです。

でも辞任した安倍さんに対しては、マスコミも国民もなぜだか同情的になってしまいました。 辞任の記者会見の直後に慶応病院に緊急入院するまでは、誰も病気だと思っていなかったのに 急に安倍さんは病気だったという事になってしまいました。 でも今すぐ命に係わるような病気でも無いようだし、なんで緊急入院で、なんで緊急辞任なのか まったく、まともな説明はありません。

その後、慶応病院で2名の医師が付き添いで時間限定の”痛々しい?”記者会見があった翌日から 最後の首相官邸での挨拶や国会にも出席して、そのまま退院したようです。

田原総一朗も安倍さんの辞任は健康上のもので、それ以外無いといったような事を言っています。 もちろん彼だけでなく、あらゆるマスコミが口を揃えて”健康上の問題”で片付け それに対して、誰ひとり異議を唱える人もいないという事は先週号でも触れました。

田原氏は「朝まで生テレビ」で”天皇”や”部落”や”宗教”と言ったマスコミでのタブーに挑戦し 私はジャーナリストとして一目おいていた人物ですが, おトシをめされたのか?とても切れ味が悪くなってしまったようです。

誰も触れたがらない、誰も触れない事を掘り下げて追求するのがジャーナリストのはずなのに 最近のジャーナリストは談合してタブーを作って、同じようなニュースを横並びで垂れ流すようです。

そのおかげで(^_^;) 安倍さんはマスコミにおいて 『3億円脱税疑惑』について騒がれる事もなく 可愛そうな総理大臣として一旦退陣して、再起をきするつもりでいるのかもしれません。

私はこの一週間ほど、会う人、会う人に安倍辞任と【週間現代】の『3億円脱税疑惑』の関連を 聞いて回りましたが、ほとんどの人が「もう退陣したんだし、いいんじゃない…」といったような意見でした。

でも、また新しい閣僚の中から新たなスキャンダルが持ち上がって連日報道されるようになれば 赤木農相や朝青龍のようによってたかって、みんなでバッシングが始まるのでしょう。 もちろん安倍さんもバッシングによって辞める事になったひとりかもしれません。

ただ、それがマスコミにコントロールされているとしたら情けないと思うのは私だけでしょうか?

[…]

2006年04月17日117号 ウェブ進化論

ひさしぶりに面白い本を読みました! 【ウェブ進化論】という今よく売れている新書です。 この本を読んだのは先週号に書いた、火事で道路閉鎖され身動きがとれなくなったクルマの中でした。 時間を忘れて読んでいたので、実はけっこう有意義なひと時だったのです(^_^)

とても面白かったので、逢う人・逢う人にこの本の話をしたのですが… あまり通じませんでした。(^_^;) よく考えてみれば、いずれもインターネットはやらない方ばかりでした。

”ココの皆様”はインターネットを使っておられる方ばかりですから 少しは通じるのではないかとの期待?を込めて書かせて頂きます!

何が面白いか?というと… 私が実際のここ数年で体現した事や…思っている事が、 説得力のある、わかりやすい文章で書かれていたからです。

私が体現した事は何か?というと… 私のような吹けば飛ぶような弱小の保険代理店がウェブすなわちインターネットのおかげで お金もかけずに全国のお客様とコミニケーションをとることが出来るようになって (そこそこ)食べれるようになったということです。

思っている事とは何か?というと… インターネットがどんどん進化し普及していけば、大きな企業や組織に縛られなくても ひとりひとりが、もっと自由で人間らしい生き方が出来るという事です。

鉄道や機械の発明が産業革命を引き起こし、それまでの農業中心の社会構造を大きく変化させたように、 ウェブの進化が世界の大変革をもたらすだろうと言うものです。 (私はウェブとインターネットの違いもよく判らないのですが(^_^;) 鉄道や機械は見る事が出来ますが、ネットは形が見えないので、変革が伝わりづらいわけですが それはジワジワと確実に進行しているのです。

ココ数年の変化で実感しているのは… インターネットが以前と比べものにならないほど使いやすく便利になったという事です。 その代表が【検索機能】です。 欲しい情報が、即座に簡単に入手出来るようになった事です。 これは情報を発信する側にも言えます、私が発する情報も全国の見ず知らずの人が 【検索機能】を使って、知って頂けるのです。

もうひとつ重要な事は、このようなことが… 情報を探す側も、情報を発信する側も、ほとんどコストをかけずに出来るという事です。

それによって… 厖大な数の【スモール・ビジネス】や【個人ビジネス】が急成長し 人々は自由に好きな仕事を、好きなところで、やっても、そこそこの収入なら 誰でも得られるようになっていくのです。

たまたま点けたテレビで細木数子が”ニートの青年”を叱り飛ばしていました。 友達から貰ったモノをネット・オークションで売って生活をしているという青年に対して 「パソコンに向かってバカな事をやってないで、汗水流して働く正職につけ!」と言うのです。 まーこれが従来の一般的な見方かもしれませんが、どうでしょう。

汗水流して、やりたくもない仕事をする事も人生の勉強になるかもしれませんが… 人間、出来れば汗水など流さずに、好きな事で稼いで、そこそこの生活が出来たら幸せではないでしょうか? 汗水流して、我慢に耐えて、定年まで働いた末、退職金も年金もあてにしたほど貰えない…という人達が これから、どんどん増えていくことでしょう。 その年金制度を維持するために、経済成長を続けなければいけないと…国は 出産を促し、消費を促し、インフレを促し…環境破壊まで促して、どこまで突き進もうというのでしょうか?

ネット・オークションで小額でもコンスタントに稼ぐ事は誰でも出来るというものではありません。 モノや資源を大切にするうえからもオークションは、けっして悪い行為ではないと思います。 汗水流して、店員として単純労働でモノを売るよりも ネット・オークションでモノを売る方が、目利きや流通の知識も必要ですし、リスクも背負い大変です。 彼は多分、国民年金は払っていないかもしれませんが、年金をあてにしなくても 自分の生活費ぐらいはネットを使って稼いでいく事が出来るでしょう。

ネット社会に警鐘を鳴らす記事も多く見かけますが、全てのものには光と影があります。 今はその過渡期ですので、ひずみが目立つという事もあるでしょう。

ネット社会は人間同士の真のコミニケーションを遮断する…という意見があります。 […]