2006年10月16日143号 郷土のそば処 紺屋

土曜日(14日) バスと電車を乗り継いで片道5時間近くをかけてそばを食べに行きました。 場所は奥秩父・大滝鶉平の山里… お蕎麦屋さんの屋号は【郷土のそば処・紺屋】  経営者は私の大学時代のクラブ(拓大・ラテンアメリカ研究会)の2年後輩の黒澤クン。

集まったメンバーは私を含め同期が3名、先輩3名、 後輩でOB会事務局を自分の経営する旅行代理店に置いてくれているNクンの計7名です。

OB会の有志が、このお店に数回集まっているのは知っていたのですが 私は今回はじめての参加です。 このお店にはYUKIも興味を持っていたので、いつものようにクルマで行こうと思ったのですが 「クルマじゃ呑めないじゃないです!、電車で来てくださいよ」と幹事役のNさんから言われました。 たしかに、そこまで行って蕎麦だけ食べて帰るのもナサケナイ(^_^;)と納得したのですが… その為には、我が家を6時30分ごろに出なければ、お昼までには到着しそうもないのです。 と…いう事で朝に弱いYUKIは今回はリタイヤという事になりました。

私が電車を使わないのは、駅まではバスになるからです。 ヒロコが免許を取ったので、私が駅まで運転して帰りはヒロコが運転して帰ってくれれば助かるのですが 前日の金曜日は5時頃起床しての早朝出勤し、帰りは午前様… 土曜日に叩き起すのも少々可愛そうな気がしてバスでいくことにしたのです。

ヒロコが帰宅した前日の深夜… YUKIが「お金はもってますの?」と私に聞きます。 財布に1万円以上は持った事のない?私は 「5000円くらいあるけど、これじゃ足りないよ」と… 「じゃー今7000円ありますから」とYUKIは私に渡します。 それを聞いていたヒロコは「それじゃー足りるわけないじゃないのハイ!」と… ナント!私に1万円を渡すのであります!!

私にとって、いや我が家にとって歴史的瞬間でありました。 それは、情けないような、うれしいやら…(^_^;) はじめて電車で席をゆずられたような(まだゆずられた事はありませんが) とても複雑な心境でありました。

翌朝、その一万円札を握り締め、一人バスと電車に乗り継いで… ”はじめてのお買い物”にいく子供のように我が家を後にして”奥秩父”へと向ったのであります。

【郷土のそば処 紺屋】は思った以上に、のどかで、ワイルドです。 公道から狭い山道を少し歩いたところに古い民家がそのまま残っているようで 大きな看板もなく、こんなところで蕎麦屋をやっている事を知らなければ 誰もきがつかずに、通りすぎてしまうようなお店です。

営業時間は11時半から15時半までの4時間。 営業日は金・土・日(祝日)のみ。 蕎麦は手打ちのため限定売り切り。(後は予約のみ) 広いお店に黒澤クン一人のため、お客様のセルフサービス。 敷地内を含め前面禁煙。(喫煙コーナー有り) 注文に時間がかかると断わっての… とても、とても、ものすごい、スローフード、スローライフの世界です。

それでも、この日は気の毒に?お客様が何組か入ってきて 彼はテンテコマエで我々とゆっくり話すヒマがなかったのは残念でした。 このような状況で可愛そうなのは最も後輩になるNクンです、 セルフサービスの店内を黒澤クンのいる厨房と囲炉裏を囲んで車座になって 呑んだくれてる我々の間を行ったり来たり… 会社にもどれば旅行会社の社長さんなのに、ちょと気の毒な思いをしながらも 特上の旨い蕎麦と酒に、時間を忘れて楽しいひとときを過ごしてました。

行きは池袋経由、帰りは八王子経由で… ヒロコはサルサのレッスンに行っていて、期待していたクルマでの迎えはナシ。 JR南武線の登戸駅から徒歩で向ヶ丘遊園駅(小田急線)ましで行ってバスで8時過ぎに帰宅。 10時頃にヒロコから我が家に電話があって、 すっかり酔いのさめた私はヒロコを迎いに向ヶ丘遊園駅に… 結局この日も”お出迎いパターン”が逆転することもなくいつものように終わりました。

幸いな事にヒロコから貰った?1万円札はそのまま財布に残っています。 […]