2006年04月03日115号 危機管理 PARTⅡ

一ヶ月ほど前の110号のテーマは【危機管理】でした。 東横インの社長さんと某生命保険会社の部長さんの危機管理の無さを書いたのですが… 本当はその中間に【民主党のメール問題】を入れていました。 ところが、某生命保険会社の話に熱が入りすぎて、かなりの長文になってしまったため 【民主党】は削除してしまったのです。

110号を書いたのは永田議員の緊急入院中で、記者会見の前でした。 どのような事を書いたかと言えば 民主党はモタモタしないで事実を究明すること。 それが、たとえ民主党の不利になる事でも自ら公表し、謝るところは謝るということ。 しかし、民主党には危機管理に対する意識がまったく見えない事を危惧しているということでした。

私はたまたま永田議員がメール問題を取り上げた日の国会中継をクルマで聞きました。 その時にまず思ったのは永田議員の問題提議の仕方です。 すべて断定的に、鬼の首を取ったように「金で魂を売った!」とまで中傷し追い詰めた事です。 事実だとすると、内閣が吹っ飛ぶほどの大スキャンダルです。 しかし、事実で無いとすれば逆に民主党の大ペナルティです。 よっぽどの確証が無い限り永田議員のような発言は出来ないはずです。 また、よっぽどの確証があったとしても、 言葉を選んでジワジワと責めていくのが”正しい追求の仕方”であり”喧嘩”の仕方なのです。

私は永田議員の発言を聞いた時から,疑わしく思いました。 「銀行口座に送金した」という一言です。 こんな裏金をわざわざ証拠が残る口座振込をするわけがないからです。

映画の買い付けを仕事にしている人がこう言っていました。 「ダメな映画は最初の10分で判るから最後まで見ない」…と

それからの民主党の対応は、駄作の映画が始まったみたいです。 惨めな?結果を見通した人は少なくなかったと思います。

危機管理で大切な事は、危機がおきた時にどう素早く対処するかです。 まずダメだなと思ったのは、永田議員の雲行きが悪くなった時に、その事実を究明する事を避けて 旧来の政治家がやるような緊急入院という姑息な手段を取ったことです。 事実を明らかにする事を、まっさきにしなければならないに、その逆をしたことです。

若い議員や若い執行部であれば、勇み足があっても、それをすぐに訂正し謝罪すれば かえって好印象を持たれるたかもしれないのです。

次に判らないのは、どうしてもっと早い時点で偽メールを永田議員に渡したという「西沢孝」 の名前を公表しなかったかということです。 偽メールによって最も被害を受けたのは永田議員や民主党のはずです。 「西沢孝」を告訴するならともかく、庇う理由などあるのでしょうか。

「西沢孝」の証人喚問直前での、前原代表の辞任や永田議員の議員辞職で、証人喚問は取り消されました。 これも、なんだかスッキリしません。 どうして、こうも事実を明らかにしようとしなのか不思議でしかたありません。

YUKIは「そりゃー、知られたく無い裏取引があったからにきまってるじゃないですか…」と言います。 私もそうだと思います。 しかし、永田議員や民主党の執行部を見てると、大した裏取引も出来そうでない事は想像が付きます。 (もし大した裏取引であったとしても、それを公表し自浄していく事が大切なのです。)

隠そう、隠そうとすれば、マスコミは面白可笑しく迫ってきます。 そんな民主党に国民は不信感をつのらせるばかりです。

これからの情報化社会で必要な能力は… ものごとを嗅ぎ分ける【臭覚】だといわれています。 なぜ永田議員が「西沢孝」なる人物を100%信用してしまったのでしょうか。 偽メールとわっかてもまだ、前原代表まで、お金の流れがあったと信じていたのでしょうか。

情報開示も大切です。 ビジネスなら顧客といかに正直に向き合うか… 政治家なら国民といかに正直に向き合うかです。

このようなことが曖昧にしたまま(曖昧にするために?) 代表辞任や議員辞職でケリをつけようというのでしょうか。

こんな程度の臭覚も持たず… こんな程度の自浄作用も出来ず… […]