2008年09月22日244号 日本の医療を考える

なんだかとても硬いタイトルになりましたが(^_^:)
【アカラックスのセミナー】同様、毎月開催される【日本の医療制度を守る市民の会】の
セミナーに参加するようになり
必然的に「日本の医療を考える」ようになってしまったのです(^_^;)

なぜ?そのような会に参加するようになったか?といえば
たまたまアカラックスに顔を出した時に、
FPの内藤真弓さんとライターの早川幸子さんが来られていて
【日本の医療制度を守る市民の会】を立ち上げたというのです。
毎月1回、ゲスト・スピーカーの講演を中野サンプラザで開催し、
終了後は懇親会も開いているので是非参加して欲しいと誘われたのです。
二人の美女から、そう誘われて断るわけにもいきませんし(^_^;)
アカラックス・セミナーもそうですが、セミナーの後の懇親会というのは、
ホンネでバカな質問が出来たり人柄も伝わってとても楽しいものです。

ま~そんなわけで今月も17日(水)、YUKIと中野サンプラザに出かけました。
今回のテーマは【医療事故から学ぶ「医療の質」とは何か?】
ゲスト・スピーカーは愛育病院の医療安全管理室部長の加部一彦医師です。
医療事故といえば、古くは【白い巨搭】から
福島県立大野病院での妊婦死亡事故の裁判が記憶に新しいですが
加部医師がどのようなスタンスで語られるか興味がありました。

壇上に上がった加部医師はドクターというよりNHKの松本アナウンサーのような(^_^;)
人の良さそうな人物で、ボツボツとゆっくりしゃべる内容に
優しさの中に強い信念を感じて好感を持って聞くことが出しました。

医療事故の被害者は賠償金よりも真実を知りたがっている。
まず、その事を正直にディスクローズして被害者に”納得”してもらうことだ…
というのが加部医師の基本的考えのようです。

私がこのセミナーで一番印象の残った言葉は、会場からの質問で
「そのような活動をやっていて、内部からの圧力があるのでは?」
というものに対して、
「あとで考えればアレが圧力だったのかな?と思うことは時々ありますが、
まー私はもともと窓際ですし…」 と答えたものです。(^_^;)
このような一見、鈍(どん)で欲の無いような人が、
実はとても強いパワーを持っているのだなと、心が熱くなりました。

懇親会には生後38日で乳児が突然死した若い夫婦が私たちの隣に座りました。
加部医師の本を読んで感動し、今回のセミナーをインターネットで知って
栃木県からクルマで駆けつけたというのです。

人間は生きていること自身がリスクであるという認識を持つことが大切で
そのリスクを転嫁することばかり考えているとギスギスした社会になってしまう…
というのが保険屋にあるまじき私やYUKIの考えなのですが(^_^;)
この若い夫妻の
「賠償金が欲しいのではない!”真実”をしって”納得”をしなければ
私たちは前に進むことが出来ないのです!」
その重い言葉には誰もが心を揺さぶられたようです。

土曜日(20日)テレビを見ていたら…
前回の7月のセミナーのゲストだった色平医師がテレビに映っています。
YUKIを慌ててテレビの前に呼んで一緒に見ていると、その時の懇親会で私たちの隣に座った
東大医学部6年生で地域医療に関心を持っていた青年も出てきました。
NHK総合の【にっぽんの現場】の【村へ来たれ医学生~長野・診療所の夏~】というドキュメントです。
毎年夏になると長野県の寒村に地域医療を体験するため医大生がやってきて
実際の現場から医師としての進路を模索するわけですが
実際に医大を卒業して地域医療に入ってくる人はほんの一握りと色平医師は嘆きます。

番組の最後に
私に長野の地域医療を熱く語ってくれた青年から色平医師に届いたメールが映し出されます。
そこには「都内の病院で最新医療を勉強し力をつけてから地域医療をやりたい…」
といったような事が書かれていて色平医師の寂しそうな表情が印象的です。

東大を中退し世界を放浪し、そこから地域医療をやりたいとの気持ちで医師になった
色平医師とは、やっぱり違うのでしょうか、私まで寂しい気持ちになりました。

しかし加部医師や色平医師のような医師がいることを知ることが出来て
まだまだ日本の医療も捨てたものでないと思っています。(^_^;)

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