2006年01月16日104号 プロ

耐震偽造問題でヒューザーの小嶋社長の証人喚問が17日にあるようで、
また高い視聴率になることでしょう。

姉歯元建築士の証人喚問のNHKのテレビ中継を見て不快に思った事があります。
それは、質問する議員は普通に撮られているのに、姉歯氏の表情は超ドアップで撮られ
動揺する様子を詳細に伝えようとする意図が私には見えたからです。

一時期、証人喚問のテレビ中継が証人の人権を守るというタテマエで静止画像になった時は
とても違和感があり、国民の見る権利を優先すべきだと私は思いました。
それが解禁されたわけですから、テレビ中継はあくまで淡々とありのままを
バイアスは入れずに伝えれるべきではないでしょうか。
編集されたドキュメンタリーやワイドショーではないのですから。

悪い事をする人は、いつの世にも必ずいるものです。
姉歯元設計士や小嶋社長も、その一人かもしれません。
でもそれを、よってたかって追い立て、みんなで面白がるのも上品とはいえません。

私が不思議に思うのが…
それだけ多くの耐震偽造のマンションが建てられたのに
施工した職人達は何の疑問も感じなかったのか?…という事です。

鉄筋やコンクリートの量が極端に少なくても、それは設計士や施工主の責任で、
註文通りに作業をすればそれで良いと思っていたのでしょうか?
余計な事を言って、仕事がなくなる事の方が恐ろしいのでしょうか?

MY生命の保険金未払問題でも同様の事を思いました。
お客様が保険金請求してMY生命がその支払拒否をした時に、
その保険を契約した数多くの外務員は誰も何も疑問にも感じなかったのでしょうか?

外務員の中には会社に噛み付いた人もいたかもしれませんが…
「そういう決まりになっているのだから、そんな事をとやかく追求するものではない」と
一括されたか、やんわりと圧力をかけられたのではないかと私は思います。

なぜ私がそう思うかと言えば、保険の仕事においても
「そういう決まりだから…」「そうなっているのだから…」というのがあまりにも多いことです。
それに反発して、ホンネ丸出しの発言をしていると
昨年5月の私のホームページ閉鎖騒動のようなことがおきてしまうのです(^_^;

ヒール(悪玉)役のキャラクターに徹した小嶋社長の証人喚問は私も興味はありますが、
見て見ぬふりをして、触らぬ神にタタリなしと…
このようなことを見過ごしてきた風潮や風土にこそ問題があるのではないでしょうか!

現場のプロが、お客様の立場からホンネで、判りやすく、おもしろく連載する…
そんな生命保険のメール・マガジンを企画中です。
あたりまえの事をあたりまえに書こうと思っているのですが、実はコレが大変なチャレンジという世界です。
もうしばらくお待ちください(^_^)

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