飯山に行けば必ずよるのが
この週間KENでも何度か登場する笠木さんです。
3年前の2009年4月30日、飯山での私たちの拠点となる
*森の家*が主催する残雪のブナ林を探索するツアーで
名古屋からひとりやってきた笠木さんと始めて会いました。
私たちが飯山の素晴らしさをアピールして
ここで私たちと一緒にコメ作りをしないかと声をかけたら
まんざらでも無いような反応で6月の田植えで再会する事を約束。
飯山での田植えの日、再会した笠木さんの話しを聞いてビックリ!
あれから3度飯山を訪ねてココで農業をする事にしたというのです(^_^;)
笠木さんは農業の経験はまったくゼロ。
野菜が大好きで美しい田園で無農薬で美味しい
野菜や米を作りたいという夢は昔からあったようです。
そんな中で飯山市で農業を目指す青年を受け入れ
研修や住居も安く利用出来る制度をみつけて
飯山にやってきて3年チョットが経過したところです。
モモさん撮影ナイスショット!先日飯山の蕎麦の種蒔に行った時ももちろん
笠木さんに電話したら、めずらしく家にいるというので
寄って見ました。
あまりにも暑い日が続いて倒れそうになったので
日中は野良仕事は控えてるようにしているというのです。
夕刻、地元の温井(ぬくい)の直売所から電話があって
売れ残った野菜を引き取りに来てくれというのです。
この超ローカルな直販所は今年の2月に青山の国連大学前で
週末にオープンするファーマーズマーケットにやってきたのです。
したがってココのスタッフとも親しくなって、
その時も誰もが笠木さんを知っている事に感動したものです。
この時も地元の人たちが皆んな親しく話しかけ
ヨソ者で偏屈で頑固な彼が誰もが認めているのは…
ほんとうにコツコツと愛情を込めて農作業に取り組む姿勢を
誰もが認めているからでしょう。
でも今回始めて笠木さんの口からほんの少し弱音と感じる
言葉が出てきました。
今年から彼の野菜を買うと約束していた名古屋と
連絡が取れなくなってしまった事や、
道の駅に置かさせてもらっている野菜の売る上げが
前年にくらべてかなり落ちてしまったというのです。
無農薬で手間隙かけて作っても表示は他の野菜と同じで
値段も一緒…
今、飯山市から提供されている住居は年内限り、
貸してもらえる住居はがあったのですが、そこに買い手がついて
高く売れてしまったというのです。
翌日、また笠木さんに電話すると…
笠木さんが『飯山のお母さん』と言って親しくさせて貰っている
トシ子さんの作業所にいるとのこと。
笠木さんは売れ残ったり不揃いのトマトや不揃いヅッキーニを
ひとつひとつ丁寧に手のひらでタオルを丸めて拭いているのです。
彼がこの野菜に掛けてきた愛情がみえるようで
なんだか切ない気持ちになってきます。
そんなトマトをひとつ丸かじりさせてもらいました。
冷えてはいませんが
いつもマルエツで買うトマトより水々しく優しい味で
思わず「美味い!」と叫んだのですが…
笠木さん、すかさず
「本当ですか!私にはもう少しコクがあった方が良い思うのですが…」
ソウ言われればソウなのかな~とも感じますが充分に美味しいのです。(^_^;)
なにしろ笠木さんは無農薬で美味しい野菜を目指しているのです。
ほんの僅かなお金しか受け取らず、山ほどのトマトをはじめ
ズッキーニや大きなスイカまで頂いたので…
ちょうどクルマにあった、
スペイン産のオリーブオイルを持ってきて
「こんなモノ使う?」と聞いたら
「ウワー!それ超高級なオリーブオイルですよ!」
もうすぐオリーブオイルが切れそうなところで買わなければと思ってたところで…
ほんとうに貰って良いのですか?」と…大喜びするのです。
笠木さん!
やっぱり只者ではありません(^_^;)