1めーる
※2006年08月07日133号

 今年も”キューバの夜”

 
昨年、キューバのサルサ・バンド【ロス・バンバン】のライブに感動した事を書きました。
早いものであれから1年、また同じ会場でのライブに家族3人で…
今年はヒロコがクルマを運転して晴海のライブ・ハウスへと向かいました。
ドイツでの運転いらいのヒロコにとっては長距離(毎朝駅までの往路は運転)ドライブですが
そこそこ安定してきたようです。

キューバ・ファンで…サルサ・ファンで…ラム酒ファンで…ロス・バンバン・ファンで
ついでに、サカモッチ・ファンで…おじゃる丸ファン…のヒロコからの両親への”ご招待”です(^_^)
ヒロコはこの日を来るのを、指折り数えていました。
ところが、その数日前からキューバのカストロ議長の様態を危惧するニュースが流れていたので
「カストロが死んじゃったら公演は中止になるかもネ」…なんて、私が言ったものだから
ヒロコは気が気でなかったようです。

ロス・バンバンのライブは午後7時からという事ですが…
会場には6時頃に入りました、昨年はライブ・ハウス初体験で戸惑いがありましたが
今回はもう馴れたもので、ドゥリンク・チケットをビールに代えて、
まだ空いているフロアで軽く踊ったり、前座バンドの演奏やサルサのパフォーマンスを楽しみました。

私は今から数える事、約40年前、拓殖大学、ラテン・アメリカ研究会に4年間席をおき
ラテン文化やラテン音楽には造詣が深い(つもり)のです。
その研究会でもロス・バカブンドスというバンドを持っていましたが…
その頃のレベルから見たら、もう雲泥の差です。
(その頃でもロス・バカブンドスは他のバンドと雲泥の差がつけられていましたが^_^;)

前座バンドのレベルもまちまちです。
日本人にしておくのがモッタイナイ?と思うほどの力量のあるアーティストもいれば
なんでお前が!…と舞台からひきづり下ろしたくなるよいうなアーティストまでさまざまです。
そんなアーティストに限って盛り上がらない会場を、ムリヤリ盛り上げようとするので…悲しくなります。

その、ヒドイ前座が終わって…
ロス・バンバンのライブですから、もう大変な盛り上がりで、一機にヒートアップです!
(これは巧妙に仕組まれた”演出”だったのかもしれませんネ^_^;)
抜群の歌唱力とパワフルな演奏に、昨年は衝撃を受けてただただ圧倒されましたが
今回のライブもそれを裏切られる事はありませんでした。
そして今回、私がとても感動して見守っていたのが、舞台後方での高齢?の演奏者たちです。
舞台で目立つ事は無いものの、そのリズム感…曲にあわせ軽くステップする姿が
カッコいいというか!セクシーというか!…けっして日本人には真似の出来ない味があるのです。

そして、私は一つ課題を自分に与えました。
私のサルサ・レッスンといえばクリスチーナですが(^_^;)
彼女のレッスンは、それはそれで楽しいのですが、ハード過ぎて最近では、ご無沙汰状態です。
でも、軽いステップでもサルサはかっこよく踊れるのです。
YUKIはサルサを習っていませんが、YUKIと二人でさりげなく軽くサルサが踊れたら、
このようなライブに来ても、より楽しいしカッコウいい!何て想像しちゃったのです。
多分、想像どうりにはならないでしょいうが
YUKIも賛成してくれたので、来年!?に向けてチャレンジしようと思っています。

帰りのクルマの中で、ヒロコが
「カストロが死んじゃったらロス・バンバン…どうなるのかな?来年は来れないかもね」
と、心配そうに言いました。
YUKIは、それに大きくうなずき
「そうね、カストロがいなくなったらキューバのアメリカ化が進んで、ロス・バンバンのような
根っからのキューバ音楽は一機に衰退するかもね」と言いました。

私はそれに対しては反対の考えです。
やがてキューバも今のような共産主義体制は崩壊し、
アメリカがなんやかやと介入してくる事は間違いないでしょう。
そして、今のような、どこまでもノドカなキューバの風景は変わってくるかもしれません。
でも、昨年も書きましたがロス・バンバンが超過密スケジュールで世界中の公演を
マシーンのようにこなしている事をしって、とても気の毒に思ってしまいました。
多分、彼らのギャラは僅かなものでキューバの外貨獲得に貢献しているのでしょう。

このような事は、体制の変化できっと変わってくるでしょう。
それによって、アーティスト達は自由に活動を初め今のようなバンド編成が
維持出来なくなるかもしれません。
ヒロコもYUKIも、実はそれを心配しているようです。

でも、それは彼らにとって、悪い事ではないと私は思うのです。
そんなことで、ロス・バンバンの音楽が大きく変わるとも思いません。
キューバ音楽がアメリカ音楽に駆逐される事も断じてないと、私は思っているのです。
キューバ人はそんなバカではない!…と